ホンダ(HONDA) VT250の魅力
2020/01/22
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◇80年代バイクブーム時のVTとRZ
80年代バイクブーム初頭にデビューしたVT250。初登場は1982年です。ライバルのヤマハRZ250登場から2年も経過しての登場。満を持し登場したVT250は、さすが4ストエンジンの雄・ホンダならではの拘りが随所に見られた画期的なバイクでした。
ライバルのヤマハRZ250は、究極の水冷2ストローク2気筒エンジン搭載で華々しくデビュー。当時、RZ250の人気は凄まじいものがありました。しかし、国産バイクメーカーのトップを自負するホンダがヤマハにいつまでもトップを譲ってるわけにはゆきません。
4ストエンジンの老舗ホンダが、RZ250の刺客として送り込んだのが横置き水冷Vツインエンジンを搭載するVT250なのです。
VT250以前のV型エンジン搭載車はヨーロピアンフォルム溢れる縦置き水冷Vツイン搭載のGL400・500。重圧なGLはそれなりに人気も有りましたが、250ccの取り回しの良さはありません。私が中型免許を目出度く取得したのはRZ250がデビューした年のこと。迷うことなく当時最高峰のパワーを誇るRZを購入しました。
私のバイク免許取得がもう少し遅くなってRZかVTどちらか選べるときであったなら、どちらを購入するべきか?かなり迷うことになったと思います。
2ストバイクのRZ250は、2スト特有のあるエンジン回転数以上からの爆発的な加速は何物にも代えがたい刺激的なものでした。やがて、私は2ストエンジンの宿命を知ることになるのです。
2ストエンジンの宿命から走行距離が延びるとエンジンがヘタってしまい初期の性能が発揮できなくなる。
また、4ストエンジンに比べ2ストエンジンは2倍の工程で動くためエンジンの寿命が4ストの半分以下、250ccのエンジンでも3万キロくらいの寿命しかないことを知るのです。
まぁ、過激な2ストエンジン搭載のRZ250は軽量ハイパワーで、峠では400ccキラーとか750ccキラーなんて呼ばれていた峠小僧御用達のマシンだったのは間違いありません。
私も御多分にもれず、足しげく近くの峠に通ったものでした。これが、穏やかな性格のVT250が愛車だったらたぶん峠小僧にはなっていないような気がします。これが、VT250だったら私のバイクライフもかなり変わったものになっているのは間違いないでしょう。
振り返れば、学生時代にジャジャ馬で気が強いおねえちゃんと付き合うか真面目で何でも従順に言うことを聞いてくれるおねえちゃんと付き合うか?悩むことに似ているのでしょうね。もちろん前者のジャジャ馬で気が強いおねえちゃんは、RZ250のことで後者の真面目で何でも従順に言うことを聞いてくれるおねえちゃはVT250の例えです。付き合って、刺激的に楽しいのはRZ。長く平穏な幸せを願うならVTなのは私の長年のバイクライフからの結論になるでしょう。
◇未来的なフォルムのVT250(VT250F MC08)
フロントには、メーターバイザーと呼ばれる小ぶりのカウルが標準装備されウインカーはスタイリッシュに一体化されたもので、リヤウインカーもリヤカウルに一体化されたものです。
普通のバイクは、ウインカーはステーが出っ張っているので、転んでしまうとウインカーもステーからポッキリ、、なんてこともありました。特にリヤウインカーは、70年代に小学生だった男子の憧れだった流れるウインカーを装備した自転車そっくりで懐かしくなる方も多かったでしょう。(実は私も、、。)
小さなカウルでも、風よけの効果はかなりなもの。ライダーの疲労を軽減してくれてロングツーリングに役立つこと間違いありません。
フレームとシートは、レッド。エンジンとマフラーはブラック。赤と黒のコントラストにそそられます。
搭載されるエンジンは、250cc水冷V型2気筒8バルブ。水冷なのでラジエターも装備され熱ダレによるパワーダウンはありません。ちゃんと電動ファンも備えられていました。暑い季節も寒い季節もエンジンコンディションを同じに保ってくれます。最高出力は、35馬力はライバルRZ250と同じですが低速から太いトルクで扱いやすく高速での伸びも良いのも4ストエンジンならではの魅力です。
2気筒ながら縦方向にVツインを搭載するので単気筒と同じエンジン幅でとてもスリムに仕上がっています。
他社のキャストホイールとは違うホイールは、ホンダ独自の2ピースホイール「コムスターホイール」。ブレーキもインポートディスクと呼ばれる独自のもの。ホークシリーズから踏襲されるスタイルは80年代のホンダを知るものにとって郷愁を誘います。
また、旋回性を良くするために前後のホイールサイズを変え前側は小さいものになっていました。
VT250登場時に、「もう少し早く登場してRZと購入を比べられたら、どんなに違ったバイクライフになったか、、。」と思われた方は私以外にもきっと多かった事でしょうね。